
藤野 高志
FUJINO Takashi
生物建築舎/東北大学
建築は地球上のどこかに建つ。だから場所とは切っても切れない関係にある。よく言われることです。と同時に建築は、それが建てられる時代からの要請によって生まれる。これもその通りです。
いつもぼんやり感じることですが、卒業設計で「場所」の読み取りには共感するけれど、「時代」の読み方は少し古いな、ということが多い。なぜだろうと考えると「時間の矢」と言われるように、時が一方向性を持って流れているからだと思います。建築を学ぶ学生時代にも時代は変化し続ける。先生が伝える情報も徐々に古くなる。そうした教育的タイムラグを乗り越えて、今みなさんが置かれている時間的な立ち位置をピタリと表現してくれたら、それを人は「新しい」と感じるのだと思います。私は新しい提案が見たいです。
経歴
生物建築舎主宰、東北大学准教授、工学博士
受賞歴
2013年日本建築学会作品選集新人賞
2017年SDレビュー朝倉賞
2024年日本建築学会作品選奨
学生のうちにしていてよかったこと
学生時代、さまざまな場所を旅しました。しかも行き当たりばったりの、計画を立てない旅です。心が動く風景に出会ったら腰を下ろしてスケッチして、現地の方とのんびり意思疎通して、自然のうつろいの中に身を置いて、自分が立っている場所のことをいろいろ考えます。
旅とは今いるところから離れること。私の場合は、計画にまみれた日常から離れることでした。だから、なるべく計画を遠ざけて旅をする。いく先でそのつど判断し、無数の選択の中から次の道筋を決めていく。変わり続ける状況の中を泳ぐ自由です。そうした浮遊感の快楽を知ることは、やがて経験するであろう本物の建築設計にまつわる重い判断の連続を、それでもきちんと楽しむこと、につながっていくと思います。
作品













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